山口市新本庁舎のZEB Ready(ゼブレディ)認証取得について
現在整備を進めております山口市新本庁舎が、設計段階におきまして、建築物省エネルギー性能表示制度(BELS※1(ベルス))の最高ランクである5つ星を獲得すると同時に、従来の建物と比べ、必要なエネルギーの50%以上の削減を達成する「ZEB Ready※2(ゼブ レディ)」の認証を取得いたしました。
※1 国土交通省が定めた建築物を対象とした省エネルギー性能等に関する評価表示を行う第三者認証制度。
※2 再生可能エネルギーを除き、基準一次エネルギー消費量から50%以上の一次エネルギー消費量削減に適合した建築物
建築物の所在地 | 山口県山口市亀山町2番1号 |
階数 | 建築基準法上 地上7階(地下1階、地上6階) |
構造 | 鉄骨造 一部 鉄筋コンクリート造 |
延べ面積 | 26.389.31㎡ |
評価手法 | 通常の計算法(平成28年基準) |
BEIの値(削減率) | 0.50(50%削減) |
特記事項 | ZEB Ready |
建築主 | 山口市長 伊藤 和貴 |
設計者等 | 株式会社 石本建築事務所 |
工事施工者 | 建築JV企業 清水建設・シマダ・鴻城土建工業特定建設工事共同企業体 電気JV企業 中電工・中国芝浦電子・星電業社特定建設工事共同企業体 機械JV企業 三建設備工業・白上水道・伊藤工務所特定建設工事共同企業体 |
市役所などの庁舎での「ZEB Ready」の認証取得は、県内初となります。
新本庁舎では、「白い鐘塔に佇む、ひと・まち・未来にやさしい市民の丘」を基本コンセプトとして、環境に配慮し100年先まで長く使える庁舎を目指し「未来にやさしい庁舎」となるよう整備を進めてまいりました。新本庁舎は、環境に配慮した庁舎としての3つの方針(※3)を定め様々な取組を行っておりますので、その一部をご紹介します。
🔶3つの方針
①環境負荷の要素となる要素の遮断
日射角度に合わせた庇、ルーバーにより日射を遮断し熱負荷を軽減します。また昼光センサーを活用し昼光利用による照明負荷の軽減を図ります。
②自然の力を活用
太陽光発電パネルの設置、エコボイド(吹き抜け空間)を活用した重力換気、地元産木材などのエコマテリアルの活用、自然通気・自然換気可能なリブ(吸気ガラリ)からの心地よい自然風を執務室に取り込むなど、光・熱・風など自然の力を最大限活用します。
③高効率システムの採用と適切な運転制御によるエネルギーの効率的利用
冷温水を天井の金属パネルに通すことで発生する輻射熱を利用する天井放射空調システムを採用します。冷暖房の強い風を直接受けることがないため人肌に優しく、温度ムラが発生しにくくなります。また、高効率ヒートポンプを利用し、省エネルギー性能の向上とランニングコストの縮減を図っています。
天井放射空調システムの概念図
本市は、国が定める「地域脱炭素ロードマップ」における重点対策に呼応しつつ、市民・事業者・市が協力し、電力の地産地消や再エネ・省エネ設備導入、EVカーシェアリングやシェアサイクルの導入などを進め、本市が2050年に目指しております「ゼロカーボンシティ」の実現につながるようこれからも取り組みを進めてまいります。